Re:いじめに立ち向かった私の母の話 -
石頭おやじ
2020/02/01(Sat) 14:25:52
昭和の時代です。高度成長期で、父親は24時間働く企業戦士。給料も右肩上がりで、我が家は賃貸から念願の一戸建てに引っ越しました。
兄が中1、私が小3の3学期です。
兄が転入した中学は、荒れている中学でした。窓ガラスがいっぱい割れているような中学です。そして、転校初日から兄はつかまりました。
何日かして、兄から相談を受けた母は、担任の元へ相談に行きましたが、のらりくらり「注意はしますが、あいつらは札付きなんでねぇ」とか、「学校の中では注意して見守りますが、学校の外に出たら責任もてないですよ~」とかそんな感じです。
しばらく見ていてもいじめは一向に収まらず、先生が注意してくれたかもわからない状況が続きました。そして、ある日、兄の帰りがいつもより遅い・・・と母が心配しているので、私が自転車で探しに行くことになりました。その私がいない間に帰ってきた兄は制服がボロボロで体中痣だらけ、左腕が竹刀でたたかれはれ上がっていたそうです。
母は逆上して、「やった子の家は知っているか?そこに母さんを案内しなさい」と兄を伴って相手の家に向かっていきました。
(相手の親との直接交渉は、この掲示板本部は推奨していません。ケンカになるだけですし、相手が反社かもしれませんのご注意下さい)
相手の家についた母は、相手の親に息子を玄関口にまで呼び出させ「二度と家の息子に近づくな、今度やったら警察に突き出す」と伝え、相手の母親に「二度とこんなことさせないように、子供をしつけろ!」と怒鳴ったそうです。その時、相手の母親が言ったのは「私は後妻で、この人は私の子ではないので、私の言うことは聞きません、私も手をやいています。どうか警察でもどこでも突き出してください」というものだったそうです・
帰り道、母は兄に言ったそうです。
「あんたは幸せや、あんたを絶対に守る母親がいる、心配して自転車で飛び出した弟もいる、家族がいる」
そして、続けて「あの子を見ろ、あの子に母親はいない。自分で叱らずに、警察に突き出してくれという他人と暮らしている。そのそばでオモチャで遊んでいた幼子も、おそらくはあの子と血がつながってないだろう。お兄ちゃんが怒られているのに、知らん顔で遊んでいる・・・あの子よりあんたの方が幸せやからな、負けたらあかんで、あんたには家族がついてるんやからな」
そう言って励ましたそうです。
気が付いたら母のサンダルは右と左が違うモノだったと、大人になってから聞きました。
しかし、そんな単純にいじめは解決しません。
ここから兄の「逃れる」という戦いが始まります。